第10回日本病院脳神経外科学会を、大分大学医学部附属病院長古林秀則教授のご協力のもと、平成19年7月14、15日、大分県別府市において、開催させていただくことになり、実行委員一同誠に光栄に存じております。平成10年7月11日佐野圭司会長が第1回日本臨床脳神経外科学会を開催されてから10回目の節目にあたる記念すべき学会となります。
今回のテーマは、私ども生命に直結する脳神経外科医療人にとっての必須の心構えともいえる、「人間愛と生命の尊厳」としました。更に、国民病である脳卒中医療の現状に鑑みて、サブテーマ;「予防・救急から福祉までの先進的脳外科医療を」を掲げました。近年、私どもは、脳ドック、救急医療、脳血管内治療などから後遺症のリハビリ、そして高齢者福祉まで関わるようになりました。また、病院経営の面からITによる医療情報学も欠かせません。本学会は、脳神経外科医療人が一堂に会してチーム医療を学ぶ、他の学会の先駆けともいえる特徴的な学会であります。まさに医師と医療人がそれぞれ30種以上ともいわれる専門職の立場から、先進的生命科学、脳神経外科学とそれに関連する分野を学問し、人間愛をもって患者さまに接しなければなりません。
国民医療の健康達成度および保険医療制度の国際評価は世界一(191ヵ国中)で、健康寿命第1位(WHO発表)となった日本において、国民医療費節減のためと称して医療制度が迷走状態にあり、医療崩壊の危機が叫ばれています。まさに、欧米にはない独自の日本流医療革命が急務であります。本協会の使命として国に提言しているところであります。
特別講演として、?協会創立10周年記念講演 ?変革期の脳神経外科医療 ?脳卒中医療の現状と未来展望 ?脳腫瘍の先進的診断と治療 ?納得の先進的脳外科医療経営 ?医療と女性プロフェッショナル、などを企画しました。更に、特別講演、教育講演、トピックス、ランチオンセミナーなど合計36題を予定しています。海外からはスイス・フィンランド・トルコ・米国の先生方のご講演があります。
市民公開講座は、「?頭が痛い―元から断つ〜頭痛外来の実践的知識〜 ?―お薬は勝手にやめず相談を―脳卒中再発予防は重要です」を行います。
一般演題では、242題という過去最高数ご応募いただき厚く御礼申し上げます。プログラムの都合上一部ポスターに変更させていただきましたことお詫び申し上げます。
記念すべき第10回学会を国際観光温泉都市別府市で開催し、皆様方をお招きできることを大変嬉しく思っております。地獄めぐりや仏の里国東半島、別府の奥座敷由布院そして豊後水道の関サバ・関アジ、城下カレイ、本場麦焼酎などが皆様方をお待ちしています。
大いに学び心身ともにリフレッシュし、日々の診療や業務に生かしていただくことを願っております。
本学会の開催にあたり、協会会員および実行委員の皆様、多くの企業の皆様のご支援ご協力に深く感謝申し上げます。
平成
19 年 5月 吉日
第10回日本病院脳神経外科学会
会長 永冨 裕文
(
医療法人健裕会永冨脳神経外科病院理事長・院長
)
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